Report   第52 回総会の報告
 
  
  
  昭和57年卒 代表 毛塚みちる
  小山智香・松下三枝子・小名木弘子・高橋睦子・島田美智恵・谷島美紀・佐藤真理 
第52回 関東支部総会
(母校を応援する会) 
平成25年6月30日(日) ハイアットリージェンシー東京  B1F 「平安」http://tokyo.regency.hyatt.com/ja/hotel/home.htmlshapeimage_3_link_0
 昭和57年卒の幹事の皆様と、石巻から応援に駆けつけて下さいました同期の方々の賑やかな
 テーブルを含め、ビデオ上映あり、ビンゴありの楽しい時間を有り難うございました。同窓生
 一同感謝申し上げます。
 ビンゴのローラーから出てくる数字に一喜一憂の黄色い声が会場に広がり、テンション大盛り
 上がりの懇親会でした。 東日本大震災で被災された「津田海苔本舗」「丸平かつおぶし」 
 「マルニ 三浦商店」の各店は同期生とのことですが、今回のビンゴでは三軒のお店をはじ
 め、石巻の美味しい品々が景品となりました。
 私は残念ながらリーチまでは届きませんでしたが、ビンゴになられた方々は、帰宅後、石巻の
 香りと味を堪能された事と思います。
 石巻高女・石女・好文館同窓の皆様、 来年度もぜひ同窓会関東支部総会にご参加ください。
 お待ちしております。好文館高校卒業男子も大歓迎いたします。


 同窓会会長 高橋壽枝様        同窓会名誉会長・校長 澤田可知様  
 同窓会副会長 星澤茂子様       好文館高等学校教頭 須藤 尚様     
 東京鰐陵会本部会長 木村莞爾様    石商同窓会関東支部長 酒井勝男様        
 東京鰐陵会本部副会長 木村貴則様     石商同窓会関東支部常任理事 阿部勝吉様
 東京鰐陵会本部監事 三宅 哲様           
 東京みやぎ石巻圏人会名誉会長 松川文隆様  

星 雅行先生  
ご来賓
恩 師
幹 事
    石巻好文館高等学校 校歌「羽黒の山」     作詞 渡辺義丸 作曲 金須喜之進

       羽黒の山の ふところに     北上川の 川水は
       松の緑を 身にしめて      朝な夕なに 絶え間なく
       はぐくまれゆく 我が友よ    東の海に 注ぎゆく
       変わらぬ色を そのままに    我等も共に いそしみて
       廣きみ空を 仰ぎつつ      心を磨き 身を鍛へ
       真直ぐに強く 生ひ立たむ    甲斐ある人と 言われなむ
                  当番幹事代表 毛塚(阿部)みちる   昭和57年卒
   昭和57年卒が幹事を務める関東支部同窓会が6月30日、ハイアットリージェンシー東 
 京で開催された。当日は梅雨の晴れ間でちょうどいい案配の天候となり、一安心。80名
 あまりの参加者を得て、会は盛況の内に終えることが出来た。実は昨年、幹事が回ってく
 るとの連絡を受け、初めてこの同窓会総会に参加した。当日参加した同期は3人。どうし
 たものかと頭を抱えたが、少しずつ仲間を増やして幹事9人となり開催にこぎつけた。私
 たちの同期生も当初名簿にあった人数よりも多く集まり、懐かしい恩師の星雅行先生をお
 招きすることができて大変心温まるひと時を過ごすことができた。中には高校卒業以来で
 やっと再会できた友人もおり、何ということはない、ただ、嬉しい。そのことに尽きた。
 皆様にも年に一度、こうした機会を持っていただくことができたのなら、微力ながら幹事
 を務めさせていただいたことに感謝申し上げる次第である。「記念の年に幹事をする」と
 いうのは、その後やたらと年齢を意識する羽目になってしまったが・・・。
        松尾喜久子支部長の挨拶             初参加の澤田可知校長先生
     当番学年のアイドル、星 雅行先生     高橋壽枝同窓会会長は総会終了後に41年卒同期会へ
 24時間テレビのビデオ上映〜母校吹奏楽部&嵐の松本潤さん〜 ビンゴ大当たりの支部長と山田会計監査委員

昭和4年(1929)に作詞作曲されました。

 絵本「大津波伝説てんでんこ」について
     著者ひつじあかね こと 小川(木村)ひさこ 昭和44年卒

  巨大津波を体験した直後、親友が語ってくれました。「昔、子供
 の頃に聞いていた言葉『津波が来たら体一つで高台へ逃げろ!逃げ
 たら戻るな』を咄嗟に思い出したから助かった」と。「逃げ遅れて
 助からなかった人たちは聞いていなかったのかしら?それとも忘れ
 てしまったのかしら?」と涙を流していました。彼女は小学校の頃
 に私と一緒に聞いたこの言葉のお陰で、60才になった時、大津波か
 ら自分の命を守る事ができました。
  千年に一度の大津波を体験した私達の世代は、これを一つの物語りとして次の世代へ語り残
 しておきたい。これから生まれてくる子供達にも伝えて行かなければならない。
  紙芝居「つなみ」の作者で岩手県宮古市田老町の田畑ヨシさん(88才)は、今ご健在でい
 らっしゃいます。昭和8年と平成23年の二度の大津波を体験されましたが、産経新聞出版から
 絵本も刊行されています。サブタイトルはおばあちゃんの紙芝居です。
  私の場合は関東在住の為、津波の実体験は無くリアルな絵が描けません。編集者のアドバイ
 スもあり抽象的に表現を致しました。子供の視覚にはその方が良いからと。それでも十分に恐
 い津波の迫力は伝わっているようで子供達から絵本の感想文を頂きました。
 その① これからは防災訓練をまじめに笑わないでしようと思った。男子達。
 その② 女子から、私がお母さんになったら自分の子どもにも読んで聞かせよう。
 その③ てんでんこを忘れない。自分の命は自分で守る事を忘れないようにしよう。
 その④ 生きていて良かった喜びと家族をなくした悲しみもよくわかりました。     等々
 千葉県市原市立白金小学校五年生63名の皆様から頂いた宝物のお手紙が私の手元にございま
 す。
  私の父(木の屋石巻水産初代社長 1924~1998)は牡鹿町小渕浜に
 生まれてすぐ鮫の浦へ里子に行きました。子の無い遠縁の家でした。
 父が10才の時、昭和8年の三陸津波で育ての母を失いオイオイ泣いた
 そうです。私が生まれた時、父は、愛しい恋しいその母の名「おひさ」
 から取って私に名づけました。ひさこと。私は、10才の時この話しを
 知りましたが、親の気持ちを理解できずになぜ自分の名前が津波で死
 んだ人の名前なのかと怯えてしまいました。おひささんは、何か大切な物を取りに家に戻って
 波にのまれたそうです。それからというもの私は夜に命がけで津波から逃げる夢を見るように
 なりました。命よりも大切な物なんて何にもない。
              昔々のその昔、渡波海岸から北上川河口まで約2~3Km続く砂浜と
             松林があり、「長浜」と呼んでいました。その海は波が荒く、夏に
             は波遊びができる海水浴場。高さ1mのコンクリート堤防を超えて砂
             浜を100歩くらい歩くと波打ち際へ。子供の足で感じた砂の熱さ。
             松林の中で一目を忍んで水着に着替え、昼食は松林の木陰でおにぎ
             り弁当。お友達とその妹や弟達と砂遊び。乾いた砂をサラサラと
             触っていると、そこへ津波だ逃げろ‼の大騒ぎ。えっナニ?津波?
             これは一人で逃げてはいけない。小さい子の手を右と左にとって走
             るが遅い。モタモタで前へ進まない。のに津波が追いかけてくる。
             後を振り向くとギョッ。大きな波が覆いかぶさってくるではない
 か。早く早く。とその時、目が覚めた。パッ。ああっ今のは夢だったのか。汗ビッショリ、心
 臓ドックンドックン。あ〜ァ夢でいがったいがった。でも私は助かったのか?あの夢の中で死
 んだのか?ワカラナイ。でもいい。夢だったんだ。ただの夢だ夢だ気にしない。気にしない。
 急いでランドセルを取り朝ご飯を食べて学校へダッシュ。
 私はこれまで500回以上津波の夢をみていてなぜ500回以上かと言いますと、人間百年生きて
 36500日。1000回くらいかも。私は10才からずっとこの夢を見続け、40才からピタッと見な
 くなり、その後20年間は津波の事をすっかり忘れて穏やかに生きていた所へ、正に60才の時、
 大津波が故郷を襲い石巻は被災地となってしまいました。
  この現実の方が余程 夢のようでございます。あれは正夢だったのでしょうか。津波で死んで
 しまった人の名を付けてもらい、500回以上も津波から逃げる体験を基にこの絵本は生まれ出ま
 した。今では、書かせて頂いた事に、心から手を合わせております。
  どこかのどなた様かわかりませんが、皆々様方、この絵本を読み聞かせる事で、千年後の未
 来へ伝えるその担い手となって下さいませ。よろしくお願い致します。
  又、「大津波伝説てんでんこ」は紙芝居もございます。原画を拡大コピーした手作り紙芝居
 は現在七ヶ所で所持頂いております。千葉県市原市、八街市、旭市、船橋市、茨城県ひたちな
 か市、埼玉県三郷市、青森県三戸郡の方達のボランティア活動によって、これから演じて頂け
 る事でしょう。 
  いつくるか解らない、日本列島のどこかにやってくる次の大津波では、被害が最小限となり
 ますように、この小さな絵本が防災の一助となりましたなら幸いと存じます。
 あとがき:出版にあたり44年卒の同級生からいろいろと貴重なご意見を頂きました。相沢えよ
      子さん・斉藤(鎌田)陽子さん・斎籐(佐藤)せつ子さん・続(小野寺)愛子さん
      ありがとうございます。
      又、文頭の親友(自称)は中学同級生の佐藤(松浦)ひろ子さんです。皆様、本当
      にありがとうございました。

 







                     出版:講談社ビジネスパートナーズ ¥1,050          

からだひと

いちはらしりつしろがね

絵本「大津波伝説てんでんこ」
 小川様は震災後に絵本を出版なさいました。この度の総会にて会場の皆様にご紹介申し上げ、
 持参いただきました絵本は、ご来賓の澤田校長先生を通じ好文館高校図書室に寄贈いたしまし
 た。絵本制作にあたり、エピソードや想いなどご寄稿いただきました。

ながはま

小川様より絵本の原画コピーをお借り致しました。