Interview
 
 斎藤様は書籍の風化を心配されていらっしゃいましたが、母校「百年史」167ページ目に
 「学徒動員の記録(戦争の渦中へ 空白の記録)その一」として掲載されていることが判りま
 した。
 

















 また、178ページに「学徒動員の記録その三 後日談 四十年後の卒業式」が第18代の髙木薫
 校長先生によって寄稿されておりました。
 








   
娘たちのネービー・ブルー Interview 
2019年(令和元年)6月30日インタビュー
 昭和20年卒 斎籐(高瀬)安子様へのインタビュー
 
 2019年6月30日、支部長の松尾喜久子、支部役員の佐々木美紀・
 新谷泰子(HP管理人)の3名で、八王子の斎藤安子様宅をお伺い
 いたしました。
 梅雨の最中、シトシトと降る雨模様の日でしたが、91歳になられ
 た斎藤様とお会いできた喜びに、お邪魔したご自宅はあっという
 間に石巻女子高の懐かしい校舎と化し、初めてお会いしたにもか
 かわらず、お互いに故郷への想い溢れる状況となりました。
 昼食をご一緒しながら4時間も話し込んだ内容は、書籍の件のみ
 ならず、プライベートなお話しも沢山お聴かせくださいました。
 東京から石巻高女に疎開一号となった高校生活。 横須賀での生活。
 40年後の卒業式。1987年発行のための編集作業。 現在ご健在でいらっしゃる高橋玉枝様・
 佐藤規子様・山田礼子様・成沢みつ子様・千葉やゑ様・高橋静江様(現在、確認が取れた方)
 のお話し。 そして斎藤様の石巻高女を卒業されてからの人生へと、話しは永遠に続くかのよ
 うに大変盛り上がりました。
 様々な理不尽さの中で若い時代を過ごさなければならなかった先輩方。県の許しを得て卒業
 式参加のため横須賀から石巻に戻ってきたのに、軍の許可がなかったため出席できなかった
 時の様子は、筆舌に尽くし難い思いであったことと、その後の様子も伺いながら、私たち3名
 はただうなづくばかりでした。
 「平和」や「自由」は、「戦争」や「強制」の中から諸先輩が勝ち得たからこそ、今を生きる
 私たちが享受できることを忘れてはいけないと感じた4時間でした。斎藤安子様、ありがとう
 ございました。
宮城県石巻高等女学校 昭和20年卒生 横須賀白梅隊の記録
 「記録 少女たちの勤労動員 女子学徒・挺身隊勤労動員の実態」。                                           
                     
                     「娘たちのネービー・ブルー」からの抜粋記事
                      も掲載されております。 

第18代校長 髙木 薫氏の「後日談」記事

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「娘たちのネービー・ブルー」の紹介は、佐久間

 玲子様が書いていらっしゃいます。

国内で勤労動員された75校の高等女学校が、1968年から1995年の間に、記録書籍を出版されたようです。

戦後20年から50年もの長い年月を経ての出版はご苦労が多かったことと感じました。

石巻実業女学校(現:石巻市立桜坂高等学校)の文集「花ふぶき」も掲載されていました。

「娘たちのネービー・ブルー」

 神奈川新聞社の石井昭様(故人)が書かれた「幕末から戦後まで ふるさと横須賀(上下
 巻)」もお預かりしてきました。こちらは、「東北からの学徒動員」と題して、第一高等女
 学校の記事を中心に書かれています。           
 掲載したホームページをSNSで拡散したところ_____
 
 女川出身の三宅哲様より「姉の佐藤規子も横須賀の勤労動員に行っていました。」とご連絡
 を頂戴いたしました。今もご健在とのことで、斎藤様にも嬉しいご報告が出来ました。
 また、三宅様からは「詩人の荒川洋治さんが本の編集・制作に協力してくれたと記憶してお
 りますが。」とのこと。荒川洋治様は2018年度恩賜賞・日本芸術院賞を受賞された現代詩
 作家です。この件も斎藤様にお話ししましたら、編集の佐久間玲子様が当時「作家の会」に
 入られており、そのご縁で編集のアドヴァイス等をいただいたそうです。
 ちなみに、本の題名の「娘たちのネービー・ブルー」がいかにも洒落ていて、どなたの発案
 か気になっていたのでお伺い致しましたら、佐久間様のアイデアを荒川様も気に入りつけら
 れたそうです。

 同じく女川出身の今野順夫様より「福島高等女学校の皆さんの横須賀での話しを聴く会があ
 りました。こうした経験の、横のつながりも大切ですね。」とコメントをいただきました。
 この点も斎藤様に伺いましたら、各校との繋がりがあり、 特に1981年8月15日発行の宮城
 県立第一高等女学校の動員記を作成の参考にされたようです。(娘たちのネービー・ブルー
 は1987年発行)「一女のオカザキタエコさん、神谷恵美子さんと親交がございました。」と
 おっしゃっておりました。
 斎藤様からお預かりした書籍にも、戦時下勤労動員した各女学校について詳しく掲載されて
 おりますが、寄宿舎が同じだった各校の絆は戦後も続いたようです。
 また、今回、3名で斎藤様に貴重なお話を伺えましたが、「経験者にお話を聴く」には、現
 在、皆様90歳を超えられており容易ではありませんが、限られた時間で、少しでも「娘たち
 のネービー・ブルー」の存在をアピールできればと思います。

笑顔の素敵な斎藤安子先輩

(ご自宅にて撮影)

 佐々木美紀様(昭和49年卒)から_____
 
 娘達のネービー・ブルーの本の存在を知った時、まさか叔母が関わっているとはおもいませ
 んでした。
 父方の叔母、高橋玉枝の名前と写真を、新谷さんがアップしてくれた好文館の関東支部のホ
 ームページで見つけた時は、びっくりしました。
 すぐに、仙台で一人暮らししている叔母に久しぶりに電話をしました。
 幸い叔母の元に二冊残ってましたので、一冊送ってもらうことにしました。
 またさらに、もう一人の叔母は、ちょうど私達がネービー・ブルーの本を探している頃、玉
 枝叔母から貰っていたこの本が、貴重な記録だと考え、暮しの手帖社「戦中.戦後の暮しの記 
 録」の募集に応募してました。
 結果、東京.千代田区の「昭和館」に寄贈され、昭和館図書室の蔵書となったとの連絡が来た
 のが、5月のことでした。
 斎藤安子さんと叔母高橋玉枝が石巻高女の同級生で、娘達のネービー・ブルーの編集に携わ
 っていたことに、驚き、また、斎藤安子さんのお嬢さんなおみさんが、新谷さんと私の石巻
 女子高時代の同級生だったと判明して、二度びっくり!
 人の縁というもののつながりをつくづく感じました。
 暮らしの手帖編集部様から_____
 
 佐々木美紀様のおば様・佐々木万利枝様より、暮らしの手帖編集部からのお手紙をお借りい
 たしました。抜粋して掲載いたします。
 
 編集部宛にお送りいただいた「娘たちのネービー・ブルー」に関しまして、私たちは貴重な
 文献としてより多くの方に触れていただきたいと考えました。
 そこで東京・千代田区の「昭和館」(戦中・戦後の国民生活の歴史的資料・情報を収集、保
 存、展示し、後の世代に提供する施設)に、寄贈を打診いたしておりました。
 このたび、昭和館図書室の蔵書として正式に採用され、ひろく一般のみなさんに閲覧してい
 ただけるようになりましたことをご報告させていただきます。 
 二度と戦争を起こさないために。
 あの戦争を語り継ぎ、風化させないために、私たちは暮らしの手帖社創業の思いを守り続け
 て行きたいと思います。                         2019年5月https://www.kurashi-no-techo.co.jpshapeimage_26_link_0
 昭和館_____
 昭和館のホームページを開き、図書検索を行いました。確かに一冊、所蔵されていることが
 わかりました。4F図書室です。是非、閲覧ください。
 
 












 <昭和館>
 〒102-0074 東京都千代田区九段南1-6-1 TEL 03-3222-2577
 http://www.showakan.go.jphttp://www.showakan.go.jpshapeimage_27_link_0
 インタビュー その後_____
 インタビューの後、早速、30年ぶりに、斎藤様は高橋玉枝様と連絡を取られたようです。
 また、同じく事務局を担当した石巻の山田礼子様とも久しぶりにお話しなさったとお葉書を
 頂戴いたしました。
 お葉書の最後に「記録を残し、戦争は全てを不幸にするという事を、後世に伝えるのが目的」
 と結ばれておりました。
 後輩として、皆様と共に、この言葉をしっかりと受け止めたいと思います。
 「娘たちのネービー・ブルー」の目覚め_____
 
 ● 1944年(昭和19年)10月25日〜1945年(昭和20年)6月まで動員出動が続く。
 ● 1985年(昭和60年)9月21日、本部の昭和60年度同窓会総会にて「40年後の卒業式」
   を再現する。
 ● 1987年(昭和62年)6月10日、「娘たちのネービー・ブルー」発行。
 ● 2017年9月15日、斎藤安子様に長寿御祝をお贈りする。
 ● 2018年7月8日(平成30年)第57回総会に、斎藤様からメッセージをいただく。
 ● 8月26日の総会後の反省会で「娘たちのネービー・ブルー」の話題を取り上げる。
 ● 9月29日の本部総会の折り、出席した松尾喜久子が今野一幸教頭先生にこの件を話す。
 ● 10月1日、母校に一冊だけ保管されていると連絡をいただく。
 ● 10月3日、 早速、母校に「娘たちのネービー・ブルー」を借りに伺う。
 ● 2019年4月21日、「娘たちのネービー・ブルー」の詳細をホームページに掲載する。
 ● 6月19日、SNSで拡散すると、情報をいただく。
 ● 6月30日、斎藤安子様宅を訪問する。
 ● 7月7日、第58回総会懇親会の席上、松尾喜久子が出席者に「娘たちのネービー・ブルー」
   について話す。
 ● 9月21日、インタビュー詳細をホームページに掲載する。
 「娘たちのネービー・ブルー」これから_____
 
 当時の編集メンバーのご健在の知らせから始まり、暮しの手帖、
 昭和館へと繋がりが続きました。
 斎藤様からお預かりした貴重な書籍は、関東支部で大切に管理・
 保管することにいたしました。
 現在、赤井にお住いの佐藤規子様は、「娘たちのネービー・ブル
 ー」を東日本大震災で流されてしまったとのことです。
 貴重な書籍の散失を防ぐため、「娘たちのネービー・ブルー」を
 関東支部で保管希望の先輩がいらっしゃいましたら、ぜひご連絡
 くださいませ。また、白梅隊に参加された先輩や、お知り合いの
 方からのお手紙やメール等もお待ちしております。
 学徒勤労動員横須賀白梅隊の皆様の思いを、今を生きる人、未来に生きる人へ正しく繋げる
 ために、同窓会関東支部が少しでもお役に立てればと思います。
 そして、ホームページ掲載までに沢山の方々にご協力いただきました。ありがとうございま
 した。書籍の整理が出来ましたら、支部会員に公開予定です。        2019.9.20

松尾喜久子  斎藤安子  佐々木美紀    新谷泰子

娘たちのネービー・ブルーR_7-2.htmlshapeimage_32_link_0
 *2019年4月にアップロードいたしました当ホームページ「娘たちのネービー・ブルー」の
 ページにつきまして訂正がございます。
 【 昭和62年(1987年)の出版と卒業式参加 】と記載いたしましたが、今回のインタビュー
 及び参考書籍から、卒業式参加ではなく、【 昭和60年同窓会総会での卒業式再現 】である
 ことがわかりました。大変申し訳ございません。
 しかし、当支部の第57回総会での「卒業式情報」が、「娘たちのネービー・ブルー」を深く
 掘り下げる一因になったことは間違いありませんので、ページ掲載の内容はそのままの状態
 といたします。どうぞお含みいただきながらお読みくださいませ。      (新谷泰子)
斎藤安子様からお預かりした書籍のご紹介